大きく見える、小さく見える、色の話【膨張色と収縮色】

色が与える心理的効果は
非常にたくさんあります。

この心理的効果をうまく使うことで
デザインのクオリティも
アップすること間違いなしです!!

今回は色が与える心理的効果の中でも
膨張色」と「収縮色について
詳しく解説していきます。

是非最後まで読んでいただき
色に強いデザイナーを目指しましょう!

膨張色と収縮色の特徴

膨張色はその名の通り、
実際の大きさよりもきく見える色です。


これらの色は、目に入る光の割合が
大きいため、広がって見えると言われています。

収縮色もその名の通りで、
実際の大きさよりもさく見える色です。

膨張色とは反対に、
目に入る光が少ないことから縮んで見える色になります。

この特徴の差は明度が関係しており、

膨張色→高明度(明るい)
収縮色→低明度(暗い)

で判断します。
最大の膨張色は明度が100%なので白、
最大の収縮色は明度0%の黒です。

下の図では、赤色の方が明度が高いので膨張色、
青色は明度が低いので収縮色、としています。

ちなみに
長波長の色である暖色は進出色
短波長の色である寒色は後退色

と言われています。

「進出色」は手前に見える色であり、
明度が高い色(明るい色)の方が
手前に見えます。

「後退色」は奥に見える色です!
明度が低い色(暗い色)の方が
奥ゆきが感じられます。


下記は色相は同じ赤系の色ですが
明度を明るさを変化させました。

真ん中に向かって色が明るくなるパターン(左)
真ん中に向かって色が暗くなるパターン(右)
を比べてみましょう!

色の明度を変化させただけですが、
右が引っ込んでますね!!!

トリックアートのようで面白いです♪

身近なものへの応用

中国発祥のこのゲーム知っていますか??

きっと皆さんも知ってるこちらは「囲碁」です。

では、この碁石が
白と黒で大きさが異なることをご存知ですか??

日本碁院によりますと、
白が21.9mm、黒が22.2mmとなっていて
0.3mm黒の方が大きくなっています。


上の項でお伝えしたように
白は膨張色で黒よりも大きく見えるため、
黒よりも小さく作られることで同じ大きさに見えるんですね。

もう一つ応用例としてフランスの国旗をご紹介します。



フランスの国旗は青、白、赤の
トリコロールカラーで構成されています。

ちなみに、青・白・赤はそれぞれ
「自由・平等・博愛」
を表しているそうです!!

それは置いておいて。


実は国旗の色の比率にも張色と収縮色が考慮されていて
3色の中で青は収縮色でしたね!

赤と白では白のが大きく見えるので白が一番狭く、
「青:白:赤=37:30:33」
という比率になっています。日本ワーキングホリデー参照)

まとめ

今回のお話をまとめると
膨張色・収縮色 → 明度が高い・明度が低い
進出色・後退色 → 暖色・寒色
でしたね!

気づかないところで日常に
取り入れられてることが分かったと思います。

普段のデザインでは
あまり気にし過ぎる必要はないかも
しれませんが、
  
見え方まで考慮したデザインを
作れるようになりたいですね!!

今後、制作中に色によって大きさの
違和感を感じることがあるかもしれません。

でもそれは今回の知識があってこそ
気づいてデザインに活かせるものなので、
是非忘れずに頭に入れておきましょう。


コメント

タイトルとURLをコピーしました